福井県立藤島高等学校同窓会「明新会」 第53回総会 by S52年卒業生
株式会社エフ・アイ・オウ アソシエイツ
馬渕 邦夫 10組（東京）
学校を卒業して意気揚々として入った建築設計の世界。ところが、学生の時に学んだ「けんちくせっけい」と、実社会での「建築設計」とは考え方そのものが全然違いました。そのギャップの大きさに受けたショックは未だに忘れません。
「お前は大学でいったい何を勉強してきたんだ！」上司から叱咤され、自分の信念がことごとく打ち砕かれていくのを、少なからずとも感じとっていた自分に、大きな転機をもたらした先輩のあるひとことがありました。「君も僕もプロフェッショナルなんだぞ！」 その日から私は俄然人が変わったようにやる気を出し、建築バカになりました。
私の「建築家」としての始まりです。
それから24年。その年月の間には、いろいろな想いを抱いて数多くの作品をこの世に送り出してきました。使い勝手を優先させた作品、都市デザインを優先させた作品、そしてその時の自分のわがままをそのまま造形させた作品・・・。しかし、絶えずどんな時でも、建築家として何が一番大切なのかを迷わない時はありません。きょう今の私があるのは、数多くの失敗と、絶えず繰り返してきた挫折と、多くの人達からの支えとによるものと信じております。
20代、30代、40代と、常に揺れ動いている自分の建築作品への想いを、体験談を踏まえて語ったとき、そのうちの何か一つでも若い人たちへのメッセージとなれば幸いです。
「ようこそ先輩」を終えて
10組 馬渕 邦夫
私の話を聞いている生徒達の目を見ていると、自分が人生の先輩というより、一生懸命今を生きている同じ人間なんだなあとつくづく思いました。若い人達の目は、いろんな可能性を秘めていて、逆に話をしている自分が強い刺激をもらっていることに気がつきました。
残念ながら時間が思っているよりも足らなくて、きょう生徒達に伝えたいことの半分も伝わらなかったのではと、心配しておりますが、私にとって大変有意義な一日になったと思います。
ようこそ先輩
概要 ｜ 藤高から ｜ 担当者から 笠原氏 ・ 西村氏｜ PHOTOS of 当日説明会
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