小児科医師
越田 理恵 11組(石川)
この春、長女の高校の入学式に参列し、30年前、真新しい高校の制服を着て将来を描いていた自分を懐かしく思った。医学部受験については、当時はそう確固たるものではなく、他の大学や学部への未練が全くなかったといえばうそになる。しかし進路選択の決め手の一つとなったのは専業主婦の母の一言であった。「これからは、女性も資格や特技を持って社会で仕事をする時代よ。」
小児科医になりたての頃は、臨床の場にどっぷり。家に帰るよりも病院で寝泊まりしている方が生活も楽で、夜や休日にこそ緊急事態(救急)が起こり、その都度最前線で対応にあたらせて頂いた。それらの臨床医としての経験は、その後結婚、留学、出産といったライフイベントに並行しながらも仕事を継続できた大きな糧となっている。
結婚後ストックホルムに夫と一緒に留学し、ここでラボワークを続ける間に妊娠、出産を経験した。この間、継続的に研究ができたのは、お世話になったラボのボス(女性)の暖かい配慮あってのことであった。帰国後引き続き大学病院で研究生活を送った時にも、はやり薬学の女性の先生に科学者として当然の、物事をごまかさないで論理的に考えることを学び、再び臨床現場に戻った時、臨床の奥深さに震えを感じたことが忘れられない。
この2人は私が心から女惚れしている女性である。その後3児の母となり、核家族で仕事をほぼ中断することなく今日に至っているのは周囲の方々のおかげと感謝している。最近長い間中断していた、オーケストラでバイオリンを弾くことを再び始めた。幸い家族も共通の楽しみがあり、現在の私のホットオアシスになっている。
個々人の事情やモチベーションの違いもあるので、一律の議論は出来ないと思いますが、しなやかにそしてパリッと生きている女性は素敵です。そして、後はどうにかなるわ、ケセラセラ・・・の陽気さも。
「ようこそ先輩」を終えて
11組 越田 理恵
同じ建物の中で、同窓生が同時に後輩に熱いメッセージを伝えているんだなあと思うだけでも胸がキュンとなりました。比較的抽象的なテーマ(演題)であったので、どのように話しを展開していこうかと最後まで積んだり崩したりでしたが、生徒達はほぼ全員、真剣に話を聞いてくれました。
わずか4名の男子生徒が、あとでいろいろ話しをしてくれたのは意外でもあり、彼らの巾広い思いを知ることが出来、うれしく思いました。また、それぞれが自分の将来を描きながら、ある瞬間目を輝かせて聞いてくれたりして、その気持ちも伝わって参りました。
事前に生徒達から、質問や話して欲しい事をアンケートの様な型で、知らせていただいたらもっともっと、彼ら彼女らの思いに答えてあげるこたができたかなと思いました。いろいろと準備して下さった実行委員の方々本当にありがとうございました。
ようこそ先輩
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